徒然なる犬

健康、アンチエイジングの情報を中心に生活を豊かにする知恵を毎日紹介!

習慣 食事

甘酒は栄養、カロリーからみても健康や美容に効果がないと思う理由【保健師が詳しく解説】

投稿日:

今回のテーマは「甘酒」です。

 


甘酒が健康や肌にいいって言われたから飲んでるけど、糖質やカロリー量も高いし飲み続けていいのか心配...

 

 


本記事ではこういった疑問を解決します。

【もくじ】

 

1.甘酒は栄養、カロリーからみても健康や美容に効果がないと思う理由

 
"インターネット記事""テレビ" などのメディアでも目にすることが多い「甘酒」ですが、実は世間で期待されるだけの「健康効果」「美容効果」はなかったりします。

一般的な甘酒のイメージは、

・飲む点滴で栄養豊富
・生きた酵素が体を守る
・食物繊維が豊富
・アミノ酸の量が豊富
・コウジ酸で美白になる

こういったものが多いのではないでしょうか。


これらの効果も "間違っている" ところがあるので、ひとつひとつの効果を確認していきましょう。

2. 甘酒の栄養バランスはそんなに良くない件


そもそも甘酒の栄養価ですが「栄養が豊富」とは、とても言えない栄養バランスになっています。

以下は、「日本食品標準成分表2015年版」を参考に抜き出した「甘酒」のデータになります。

【甘酒100グラムあたりの栄養価】
・エネルギー:81kcal
・炭水化物:18.3g
・タンパク質:1.7g
・脂質:0.1g
・ビタミンB1:0.01mg
・ビタミンB2:0.03mg
・ビタミンB6:0.02mg
・ナイアシン:0.2mg
・葉酸:8mg
・亜鉛:0.3mg
・不溶性食物繊維: 0.3mg
・水溶性食物繊維: 0.1mg

栄養が豊富といわれる割には "エネルギーの大半が炭水化物" で構成されており、「ビタミン」「ミネラル」ともに突出したところは見られません。

「食物繊維」もわずかにしか含まれておらず、

・便秘改善
・ダイエット効果
・食物繊維による健康効果

 

などは期待できないでしょう。

飲料から食物繊維が摂りたいのであれば「緑茶(3g)」「ココア(14g)」(( )は食物繊維量)で摂取したほうが効率的だといえます。

「栄養が豊富」と言う観点から甘酒を摂取するのであれば、野菜類や卵などの肉類を摂取する方が栄養価も高いためオススメです。

甘酒は飲む点滴?

テレビや雑誌でも甘酒は "飲む点滴" として紹介されることが多いです。

しかし、点滴は栄養補給を目的としたものではなく、 "電解質バランスを調整するために使用される" ものです。

つまり、 "水分補給" に使用されるものなんです。

 

点滴は「生理食塩水」と呼ばれる液体で、0.09%の「塩化ナトリウム」と5%の「ブドウ糖」で構成されています。
 

点滴自体は栄養が豊富とは言えず、そもそも "栄養の補給に使用するものではない" ので、「飲む点滴 = 栄養が豊富」と言うことにはならないので注意が必要です。

3.アミノ酸スコアが65点である


アミノ酸が豊富と言われる甘酒ですが、甘酒100グラムあたりに含まれるタンパク質量は「1.7g」と極めて少ないです。

他の肉類と比較しても、

【100gあたりのタンパク質量】
・鶏胸肉(皮付き):19.5g
・卵(生): 12.3g
・豚ロース(焼き): 26.7g
・牛もも肉(焼き): 28.0g


その含有量の少なさがわかるかと思います。


そして、甘酒のアミノ酸スコアは "65点" であり、上記の肉類はアミノ酸スコアが "100点" になります。

□アミノ酸スコアとは?
タンパク質に含まれる "必須アミノ酸バランス" のこと。
 "100点" に近いほどバランスが良いとされ、これらをバランスよく摂ることで私たちの体はしっかりとタンパク質を利用できる。しかし、どれか1つでも欠けてしまうとタンパク質の利用が妨げられてしまう。


アミノ酸スコアの面から見ても「タンパク質」を甘酒から摂取するのは非効率的だといえます。

4.食事から摂る酵素は意味がない


「甘酒は生きた酵素が豊富で体を守ってくれます。」
などの謳い文句を目にしたことがあるでしょうか。

 "酵素" と言うのは、私たち人間の代謝を助ける "代謝サポートマン" で生き物ではありません。そのため "生きた酵素" と言うところが間違っています。

「それでも酵素が豊富ならいいじゃん。」


と思ってしまうところですが、酵素は "タンパク質からできている" ため、口から摂取しても "胃酸でアミノ酸に分解" されてしまいます。

そのため、口から酵素を飲む事は、極少量の高価なプロテインを飲む行為とさほど変わらないといえます。

【酵素がアミノ酸になるメカニズム】
1.酵素を口から食べる
2.胃酸の中の "ペプシン" によってアミノ酸に分解される
3.アミノ酸として体内に吸収される

 

5.コウジ酸は肌に塗るもの


甘酒の "美白効果の正体" として取り上げられることの多い「コウジ酸」


このコウジ酸は「メラニン」が作られることを防ぐため、 "シミ対策に有用" だと言われています。

しかしながら、コウジ酸がシミに効く効果が認められたのは "塗った場合のみ" で、口から摂取する分には "その効果を実証する根拠はありません。"
 

そして、2003年に食品衛生審議会は、

食品中のコウジ酸について
麹菌を用いて製造される、味噌、しょうゆ、酒等の食品について文献収集および実際市販されている製品の分析を行った。
製麹時にコウジ酸が産生されたとしても醸造中に微生物、酵素などの影響により分解されるため、最終製品中にコウジ酸が残存する可能性は少ないと報告している。


と明言しており、 "甘酒の中にコウジ酸が含まれているのかも怪しい" ところがあります。

まとめ

今回は「甘酒」をテーマに解説しました。

本記事の内容を以下にまとめます。

  • 甘酒の "栄養価は高くない" 。栄養補給目的ならほかの食品を摂取しよう。
  • アミノ酸スコアが "65点" でタンパク質量も少ない。
  • 食事から摂取した "酵素はアミノ酸に分解される" ので意味がない。
  • コウジ酸は摂取しても意味がない。塗るとしみに効果がある。

本記事のまとめはこんな感じですね。

甘酒の味が好きな人は「嗜好品」として摂取する分には悪くないと思いますが、常飲する場合は "カロリー""栄養バランス" 的に「う~ん。」といったところ。


「ニキビが直った(1)」「目のクマが消えた(2)」との研究が "森永製菓" から発表されてはいますが、ニキビやクマに関しては、 "生活習慣" "食習慣" を改善しなければ甘酒のみで改善することは難しいです。

 

ふむふむ、甘酒の健康効果が理解できた。栄養に関してはほかの食品で摂って、コウジ酸を使う場合は塗るといいんだな。ニキビとかの肌トラブルは甘酒よりも先に "加工食品" を控えて食習慣を見直すとよさそうだな。





【参考文献】

(1) 森永製菓 『“酒粕”と“米麹”を使用した甘酒』の継続飲用で皮脂抑制効果が見られました!
(2) 森永製菓 『“酒粕”と“米麹”を使用した甘酒』の飲用で“目の下のクマの改善”が見られました!

-習慣, 食事
-

Copyright© 徒然なる犬 , 2019 All Rights Reserved Powered by STINGER.