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筋トレで人気のHMBとは【ダイエット効果もある?】

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今回のテーマは「HMB」です。

本記事では、以下の疑問を解決します。

  • HMBってなに?
  • ダイエットに効くの?
  • 具体的な効果は?
  • 筋トレしてるけど飲んだ方がいい?
  • 高齢者にいいらしいけど本当?
 
【もくじ】

 

1. 筋トレで人気のHMBとは?

筋トレやダイエット界隈で「HMB」という成分を耳にすることはないでしょうか?


これは、前回紹介した「BCAA」にふくまれる「ロイシン」の代謝産物になります。

□代謝産物とは?
代謝した後に最終的にできる物質。
今回の例では、「ロイシン→HMB」のように、ロイシンが代謝されることで「HMB」が作られる。

 

このHMBが注目される理由は大きく分けて、「3つ」あります。

1.筋肉の合成促進
2.筋肉の分解抑制
3.筋肉の細胞膜が安定する

 

2. HMBの効果

1. 筋肉の合成促進

HMBには、「筋肉の合成を始めるスイッチを押す」作用があります。

これにより、筋肉の合成が促進され筋肉の付きやすい体になることができます。


2000年にアメリカで行われた研究(1)によると、「1日3g」のHMBを摂取したグループは何も摂取していないグループと比較すると「2㎏筋肉が増えた」との結果を報告しています。

この研究ではHMBの効果を見るために

1.HMB摂取なし
2.HMB3g摂取
3.HMB6g摂取

の3グループに分けて筋トレをしてもらい、8週間後の状態を調査しています。

その結果

1. 筋肉量がわずかに向上
2. 筋肉量が2㎏増加
3. 筋肉量がわずかに減少

とのこと。

1日3gのHMBを摂取していた場合は「筋肉量が増える」が、6g摂取していた場合には「筋肉量が減少」したとのこと。


なぜ筋肉が減少したのかについては「原因不明」のようです。

 

ちなみに、3グループとも「脂肪の量に違いは見られなかった」とのことで、おそらく「ダイエット」に対する効果は薄そう。

2. 筋肉の分解抑制

HMBは「ユビキチン・プロテアーソム系」と呼ばれる伝達経路に働きかけ、そのスイッチを切ることで筋肉の分解を抑える効果があります。


2000年にHIV患者を対象に行われた研究(2)では、

・HMB:3g/日
・L-グルタミン:14g/日
・L-アルギニン:14g/日

を摂取してもらったところ。プラセボ群と比較して8週間で優位に筋肉量が上昇したとのこと。

ちなみに、プラセボ群に関しては「筋肉量が減少」しており、HMBには「筋肉の消耗を抑制」する効果があったとのこと。

3. 筋肉の細胞膜が安定する

損傷した筋肉を修復し、成長させるには「コレステロール」が必要になります。

コレステロールは「細胞膜の修復を促進する効果」を持ち、細胞内からタンパク質が漏れていくことを防ぎます


HMBは「筋組織のコレステロールの合成を促す役割」があり、筋肉量の保持に一役買います。

 

2001年にポーランドで行われた実験(3)では、

・HMB:3g/日
・クレアチン:10g/日

を摂取し、3週間の筋トレをすることで「筋肉量が1.5㎏増加」したと報告されています。

 

その現象は、運動によるCPK(クレアチンフォスフォキナーゼ)の量が減少したことによっても確認されているとのこと。

□CPKとは?
クレアチンフォスフォキナーゼの略。
体の筋肉に存在する「酵素」。
筋肉が損傷したり、異常が生じると血中に漏れ出します。
心臓病や筋肉の異常、筋トレ後にこの値が高くなります。

 

つまりは、トレーニングによるダメージで細胞からタンパク質が漏れることを防いだという事ですね。


そして、こちらの研究でも「脂肪量」に差はなかったとされており、やはり「体脂肪」を減らす目的でHMBを飲む必要性はなさそう。

3.普段から筋トレしている人には必要ない

HMBは「普段から筋トレをしている人には必要のない成分」です。

 

2003年にオーストラリアで行われた実験(4)では、高度に訓練されているアスリートに6週間HMBを飲んでもらったところ、「筋肉量に変化は見られなかった」と報告しています。

 

また、1999年にメンフィス大学で行われた実験(5)では、40人のアスリートを3つのグループに分けてHMBを摂取してもらったところ、「筋肉量」「体脂肪」の量に有意な差は見られなかったと報告されています。

【3つのグループ】
1. HMB摂取なし

2. HMB3g摂取
3. HMB6g摂取

普段から運動や筋トレをしている人に関しては服用しても「筋肉量」の増加は期待できなさそうです。

そして、運動や筋トレを習慣にしている人は運動後のCK(クレアチンキナーゼ)値が低くなっています。


つまり、筋トレ習慣のある人は「筋肉のダメージ修復」が速く、「損傷が少ない」と言われているのでHMBの効果が限りなく薄まっているのかもしれませんね。

 

4.HMBとダイエット効果

前回の記事でも紹介した、こちらの胡散臭い広告でも「ダイエットに効く」と紹介されているHMB。なんでもこの広告は、

・食事管理はしなくていい
・運動したくない
・楽して痩せたい

というユーザーを対象にしているようで、果たしてHMBにそのようなダイエット効果があるのでしょうか?

HMBを飲むだけでは痩せない!

HMBを飲むだけでは痩せません。

HMBには「体脂肪」をらす効果はありません。

HMBを飲んでも「運動」「食事」を改善しなければ体型が変わることはあり得ません。

しかしダイエットの補助にはいいかも?

「ダイエットの補助」には良いかもしれません。

筋トレや運動初心者には筋肉量をupさせる効果を持つHMB。

効率的に筋肉をつけ「代謝」を上げる側面で考えるのであれば有用かと思います。

しかしながら、普段の食事でしっかりタンパク質を摂っているのであれば、わざわざサプリで摂取する必要もないように思います。

 

それは、前回の「BCAA」の記事でも話しましたが、日常的な食生活の中で十分量摂取できている可能性が高いためです。

5.まとめ

今回は「HMB」をテーマに解説しました。
本記事の内容を以下にまとめます。

  • HMBはロイシンの代謝産物っで以下の効果が期待できる
    1.筋肉の合成促進
    2.筋肉の分解抑制
    3.筋肉の細胞膜が安定する
  • HMBは運動習慣のない人や高齢者にはいいかも
  • 体脂肪を減らす効果はない
  • 筋力を増やし、代謝を上げる効果を見込んでダイエットの補助として使えなくもない
  • 普段の食事から十分摂取できている可能性がある

本記事のまとめは以上になります。

普段から全く運動しない人や高齢者、筋トレや運動を「今日から始めよう!」という方は試験的にサプリを服用してみてもいいかと思います。





【参考文献】

(1) Human Performance Laboratory, Ball State University, Muncie(2000), Beta-hydroxy-beta-methylbutyrate ingestion, Part I: effects on strength and fat free mass.

(2) Nassau County Medical Center, East Meadow, New York(2000), Nutritional treatment for acquired immunodeficiency virus-associated wasting using beta-hydroxy beta-methylbutyrate, glutamine, and arginine: a randomized, double-blind, placebo-controlled study.

(3)
Institute of Sport and Physical Education, Biala Podlaska, Academy of Physical Education(2001), Creatine and beta-hydroxy-beta-methylbutyrate (HMB) additively increase lean body mass and muscle strength during a weight-training program.

(4)Institute of Sport and Exercise Science, James Cook University(2003), Effects of beta-hydroxy-beta-methylbutyrate and creatine monohydrate supplementation on the aerobic and anaerobic capacity of highly trained athletes.

(5) Department of Human Movement Sciences & Education, The University of Memphis(1999), Effects of calcium beta-hydroxy-beta-methylbutyrate (HMB) supplementation during resistance-training on markers of catabolism, body composition and strength.

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