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ダイエットに効くと噂の「BCAA」とは?【保健師が効果を詳しく解説】

更新日:

今回のテーマは「BCAA」です。
本記事では以下の疑問を解説します。

  • BCAAってなに?
  • 効果は?
  • ダイエットに効くみたいだけど本当?
  • 筋トレに効くんだよね?
  • サプリは飲んだほうがいい?
  • どんな食事に含まれてるの?
 
【もくじ】

 

1. ダイエットに効くと噂のBCAAとは?


先日このような広告を発見し「BCAA」の話しよう!と思い立った私です。


「43歳の私を夢の40キロ台に導いてくれた『オードリー春日の女性にオススメの短期ダイエット法』がスゴイ!」

広告の内容は、特別な制限や運動などは一切せず、サプリメントを服用するだけで体重がやせていくというもの。

「え?...怖すぎないかい...?」

このサプリメントに関しては

・食事管理なんて絶対したくない!
・毎日運動するのはムリ
・とにかく楽に理想のカラダになりたい


という方が対象とのことですが、

「それで痩せられるように人間の体は作られていません...」

もし、サプリメントの服用だけでそこまで痩せるというのであれば、「口から食べることができなくなるレベルの毒物」「消化器をズタズタにする毒物」なので服用しない方が吉。

そして、このサプリメントの主成分の一つとして紹介されている「BCAA」

先ほどの広告には、

世界的な科学雑誌「nature」にも大きく取り上げられており、一流の研究者たちも認めています♪


と紹介されていますが、いったい「BCAA」とは何者なのでしょうか。

BCAA

BCAAは「Branched Chain Amino Acids」の略で分岐鎖アミノ酸と呼ばれるものです。


必須アミノ酸である「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」から構成され、筋肉中のタンパク質の35%がこのBCAAで構成されています。

 

35%も筋肉に使われているので筋肉を発達させるのに有用であると、多くの筋トレ愛好家から好んで摂取されている成分でもあります。

 

実際に筋肉を強化するというデータもあり、

2006年ペンシルベニア州立大学の研究(1)では、BCAAに含まれる「ロイシン」が筋肉内のタンパク質合成を促進すると報告されています。

また、2012年にイギリスで行われた研究(2)では、BCAAの摂取により、「筋肉痛」を減少させ「筋肉の回復」を速めたという結果が出ています。

 

他にも、2010年アメリカで行われた研究(3)では、BCAAのサプリメントを摂取することで、「同化ホルモンを生み出す可能性が示唆される」と結論づけており、BCAAの摂取で筋肉の減少を食い止める作用が見られたとのこと。

【BCAAの効果】
・筋肉の合成に寄与
・筋肉痛の緩和
・筋肉の回復を助ける
・筋肉量の減少を防ぐ


筋トレ好きの間で愛用される理由のわかる効果です。


筋肉量が増えることで代謝が上がるので、ダイエット系でBCAAが謳われる場合はこれらの効果が根拠になっていることが多そうですね。

しかし、サプリを飲む必要はないかも...

BCAAの筋肉への効果は素晴らしいものばかりでしたが、実際のところ「サプリ」「健康食品」からBCAAを意識して摂る必要はないです。


なぜなら、BCAAは普通に食事をしていれば不足することはほぼないからです。

 

血中のBCAA濃度を増加させるにはBCAAを「2000mg」以上摂取できれば良く、「2000mg」という数値は通常の食生活から容易に摂取できる量になっています。

【BCAAを2000㎎含む食品】
・牛肉:70g
・マグロの赤身40g
・卵:2個
・牛乳:2杯程度

コンビニで売っている「サラダチキン」「サバ缶」を食べればそれだけで事足りますし、「牛乳1パック」」と「ゆでたまご」など組み合わせで食べてもらっても十分量摂取できます。

摂取後30分から血中のBCAA濃度が増加し、2時間後であっても血中のBCAA値は高値を示していた(4)とのデータもあるので、トレーニング前に無理して摂取する必要もないかと思います。

2. BCAAで逆に太るかも...


ここまで「BCAAが筋肉に効く」というデータを見えきましたが、「BCAAの摂取で肥満が助長されるかも」というデータも存在します。

米国ウィスコンシン州で行われた実験(5)では、マウスを対象に「BCAAの量と肥満の関係性」を調査しています。

その結果は、

BCAAやアミノ酸の摂取が制限されたマウスの体重が減り、インスリン抵抗性が改善した


と報告されています。

 

つまりBCAA、アミノ酸を摂らなかったマウスは「痩せた」ということになります。

 

この現象について研究者は以下のように解説しています。

 

this normalization of weight was mediated not by caloric restriction or increased activity, but by increased energy expenditure, and was accompanied by a transient induction of the energy balance regulating hormone FGF21 (fibroblast growth factor 21).


これを要約すると

「体重の正規化は、カロリー制限や活動量の増加によるものではなくエネルギー消費の増加によって引き起こされ、エネルギーバランス調節ホルモンFGF21(線維芽細胞増殖因子21)の一過性の誘導を伴った。」

 

この解説にもある「FGF21」というのは代謝を調節するホルモンです。


つまりは、BCAAの摂取量が減ることで、基礎代謝が上がり体脂肪量が減少したという事になります。

 

ダイエットに効くと思っていた成分ですが、まさか肥満に関与していてたとは衝撃的です...

3. BCAAは摂るべきか


マウス実験ではありますが「肥満」を助長するとの結果が出たBCAA。


さっそく結論ですが、BCAAはサプリなどで摂る必要性はないと考えています。

 

そもそも、前述したように「普段の食生活」の中から十分に摂取できるので、わざわざサプリメントから摂取する必要はりません。

 

そして、「肥満」との関連も示唆されているので、サプリメントからBCAAを摂取するメリットはほぼないかと思われます

 

それなら「ダイエット中の人はBCAAが入っているから、タンパク質は控えた方がいいの?」という疑問も出るかと思います。

 

ダイエット中のタンパク質摂取ですが控える必要はなくて、むしろ積極的に摂取してもらえればと思います

 

なぜなら、タンパク質やプロテインには「食欲を減らす効果」やその腹持ちの良さから「摂取カロリーを減らす効果」が期待でき、ダイエットに一役買います。

 

BCAAの肥満効果と食い違う場面が出てきましたが、マウス実験である故なのか、それとも「体質」「体型的」な要因が関連しているのかは研究段階なので明らかになってはいません。


結論としては、ダイエット中にタンパク質を摂る分にはお勧めできますが、BCAAに関しては個別に摂る必要はないかなと思います。

4.まとめ

今回は「BCAA」について解説しました。
本記事の内容をまとめます。

・BCAAは体に必須のタンパク質
・BCAAの摂取には以下のメリットがある
①筋肉の合成に寄与
②筋肉痛の緩和
③筋肉の回復を助ける
④筋肉量の減少を防ぐ
・普段の食事から十分量摂取されるのでサプリから摂る必要はない。
・BCAAで太る可能性も示唆されるので、なおさらBCAA単体で飲む必要はない

本記事のまとめは以上の通りです。
BCAAは基本的には素晴らしい成分です。これがないと人間の体は機能しませんし、筋肉の発達も難しいです。

普段の食事から簡単に摂取できるので、よほどタンパク質を摂らない食生活をしている人以外は摂取を意識する必要はないかと思います。




【参考文献】 

(1)Department of Cellular and Molecular Physiology, Pennsylvania State University College of Medicine(2006), Signaling pathways and molecular mechanisms through which branched-chain amino acids mediate translational control of protein synthesis.

(2) School of Life Sciences, Northumbria University, Newcastle upon Tyne(2012), Exercise-induced muscle damage is reduced in resistance-trained males by branched chain amino acids: a randomized, double-blind, placebo controlled study.

(3)
Department of Health and Human Performance, College of Charleston, Charleston, South Carolina(2010), Amino acid supplements and recovery from high-intensity resistance training. 

(4)大塚製薬 BCAAはいつどれくらい摂取すればいいの?

(5) Department of Medicine, University of Wisconsin-Madison, Madison(2018), Restoration of metabolic health by decreased consumption of branched-chain amino acids.

 

 

 

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