徒然なる犬

健康、アンチエイジングの情報を中心に看護、介護への展開方法も考察!

習慣 食事

野菜ジュースの効果はどうなの?太る?【保健師が野菜ジュースの有用性を詳しく解説】

投稿日:

今回のテーマは「野菜ジュースの効果」になります。

本記事では以下の疑問を解説します

  • 市販の野菜ジュースには栄養価はない?
  • 自分でスムージーにした方がいい?
  • 野菜ジュースは太るの?
  • ジュース飲んだら野菜食べなくていい?
  • 手軽に野菜を摂れる方法はないの?
 
【もくじ】

 

1.野菜ジュースの健康効果はどうなの?太る?


日本人は野菜の摂取量が少なく、厚生労働省の統計(1)では、男女で平均して300g弱の摂取量。


厚生労働省の定めている摂取の最低ラインである「350g」に到達していない現状があります


野菜の摂取を啓発
するためにテレビCMでも連日企業が「野菜ジュース」の宣伝をしていますが、果たして野菜ジュースには野菜不足を補う効果があるのでしょうか。


結論からいうと、「加工方法によって変わる」と言えます。

野菜ジュースのカギを握るのは食物繊維?


野菜ジュースのカギを握るのは食物繊維になります


食物繊維には豊富な健康効果があり、

・がん予防
・消化器系疾患の予防
・心臓病の予防
・脳梗塞等の予防
・糖尿病の予防


などの慢性疾患の予防(2)や全死亡率の低下(3)に寄与しています。


市販の野菜ジュースでは、野菜そのものの食物繊維がカットされているものが多いので、食物繊維のカットされた野菜ジュースに関しては飲まない方が無難かと思います

 

2017年の調査(4)では、野菜ジュースについて研究者は以下のように話します。

 

However, the process of juicing concentrates calories, which makes it much easier to ingest excessive energy. There is evidence that phytochemical nutrients, such as lycopene, exhibit greater bioavailability in a liquid form versus the whole food.


これを簡単に要約すると

「野菜ジュースにすることで容易にカロリーを集中させ、エネルギー摂取を過剰にすることができる。しかし、リコピンなどの物質はジュースにした方が生物学的利用能が高いというデータがある。」


とのこと。

つまりは、食物繊維を取り除くタイプの野菜ジュースに関しては、ジュース状にすることでカロリーの過剰摂取になりやすく「肥満」のリスクが上がりやすい様子

そして、リコピンを摂る目的であれば有用と言えるとのこと。

野菜をジュースとして飲む場合は、ミキサーなどで食物繊維を丸ごと摂る方法が良さそうですね

濃縮還元について学ぼう


もう一つ、「野菜ジュースってどうなの?」問題には濃縮還元が絡んできます。


市販の野菜ジュースはほとんどがこの濃縮還元という製法をとっています。

濃縮還元とは?

濃縮還元とは海外から集めた野菜を加熱してケチャップのようなペースト状にし、体積を減らすことで輸送コストを減らし、日本で水を加えて戻すという方法。

 

少し回り臭い言い方なので簡潔に説明しますと、

 

「100gの野菜を加熱して水を飛ばし10gにして、その後90gの水を加えて実質野菜100%の野菜ジュースを錬成するといった方法。」


この濃縮したものを元に戻す方法を「濃縮還元」と言います。


この濃縮還元ですが加熱して殺菌、濃縮する「熱濃縮」と言われる方法が一般的で、熱に弱いビタミンなどはこの段階で失われ、食物繊維の量も激減します。

 

しかし、加熱によって吸収率の上がる、「βカロチン」「リコピン」などの物質もあって一概に加熱に関しては全否定しにくい所があります

 

ですが、βカロチンやリコピンの摂取だけを目的として野菜ジュースを飲むことに関しては有用であると思えないので、やはり、ジュース形式で野菜を摂取する場合は自宅でミキサーなどを使用し、スムージー形式で飲む方法がベストかと思います


野菜ジュースで有名なカゴメ社も、野菜ジュースを「野菜摂取の補助」と位置付けており、市販の野菜ジュースだけで野菜を補うといった方法は現実的ではありません

野菜ジュースの「メリット」「デメリット」


前述した情報から野菜ジュースには明確な「メリット」「デメリット」があると考られます。

【メリット】
・「βカロチン」「リコピン」などの摂取に優れている
・特定のビタミンが摂取できる
・手軽に摂取することができる
 
【デメリット】
・カロリー過多になりがち
・ビタミン量が少ない
・食物繊維量が少ない
・果糖摂取過多になりやすい


というところでしょうか。

一部の栄養素の摂取には優れていますが、野菜を摂取しなければすべてを補うことができないという事が分かります。

野菜ジュースは、一般的に摂取量の少ない緑黄色野菜などから摂れる「βカロチン」やトマトから摂れる「リコピン」を補填できます。

 

そして、「ビタミンK」などに関しては1日分(150μg)摂取できる商品もあり、カゴメ社が言う通り「野菜摂取の補助」の位置づけに間違いはないかと思われます。

しかし、デメリットしてカロリー過多から「肥満」のリスクや果糖摂取過多による「脂肪肝」などのリスクもあるので、肥満体質の方や普段から果糖の摂取量が多い人(菓子類やソフトドリンク、果物の摂取量が多い人)は飲まない方がマシです。

 

結論としては、市販の野菜ジュースが飲みたいという方は、ある程度の野菜を食事から摂取しながら、果糖の摂取量を抑え1日1本までに留めておくとよさそうです。

そして、野菜が取れる余裕のあるひとは極力野菜ジュースに頼らない方がいいと言えます。

 

野菜は野菜から摂ろう!


可能であれば野菜は野菜から摂った方がリスクが少なく栄養価も豊富です。

といっても「どうやって食べたらいいの?」「手軽に取れないからいいや」と思う方も多いかと思います。

そういう方を対象に「栄養素」、「食物繊維」が手軽に取れる方法を解説します。

1. 肉じゃが

少し手間はかかりますが「肉じゃが」です。

肉じゃがのお勧めできる点は栄養価が非常に高い根菜類が大量に摂取できる点と大量に食物繊維がとれる点、作り置きしやすい点です。


一度に大量に作って冷蔵や冷凍することで何日間か食べつなぐことができます。

使用することのできる野菜は

・ニンジン
・タマネギ
・ジャガイモ
・キノコ類

など。

肉類を「鶏肉」「豚肉」にすることでコストを抑えることもできます


お財布にも体にも優しい「肉じゃが」を食生活に組み込んでみてはいかがでしょうか?

2. 納豆

納豆です。

市販のものは大体45gサイズとなっていて、冷蔵庫から取り出して食べるだけという手軽さも評価できるポイントです。

注目したい45gあたりの栄養素は以下の通りです。

・ビタミンK:300㎍
・マグネシウム:45mg
・水溶性食物繊維:2.2g
・不溶性食物繊維:1.1g

野菜摂取不足の人に欠乏しやすい「マグネシウム」の摂取が可能で、「ビタミンK」に関しては1日分をはるかに超える数値が含まれています。


食物繊維も豊富に含まれているので、日常的に食物繊維の摂取量が少ない方にお勧めできます。

 

また、腸内環境に有益な細菌も豊富に含まれているので、食卓に組み込むことで健康の維持に大きく寄与してくれます。

※納豆摂取時の注意点
「ワーファリン」などの血液系の薬を服用している方はビタミンKが「禁忌」となっているので、納豆を食べる前に必ず確認してください。



3.トマト

トマトが好きな人は「トマト」や「プチトマト」もおすすめです。

 

トマト類は、洗ってそのままかじりつくという手軽な食べ方ができるのが魅力的。

「リコピン」「食物繊維」も含まれているので、トマト好きの方はトマトの摂取を習慣にしてみてはいかがでしょうか?

4.冷凍フルーツ

野菜ではありませんが、フルーツも「食物繊維」「ポリフェノール」「ビタミン」が豊富に含まれています

 

コンビニでは200円で冷凍フルーツが売っているので、毎日一袋食べる習慣をつけてみてはいかがでしょうか。

 

ポリフェノールや食物繊維量も多く、栄養価も高いので、個人的には野菜ジュースを買うより有用であると考えています。

 

おすすめフルーツは、ポリフェノール量や抗酸化作用の強い「ブルーベリー」です。

ブルーベリーが苦手な方は「マンゴー」「パイナップル」栄養価が優れているのでそちらを選んでもらえればと思います。

5.お味噌汁

基本的に調理が面倒なひとはお味噌汁に全部ポイするのもありです


お味噌汁に関しては大体どんな野菜でも入りますし、切り方も適当でいいですし、手間もあまりかかりません


お鍋やお味噌汁にして、野菜をいっぱい摂る選択を検討してみてはいかがでしょうか。

6.炊飯器焼き芋

炊飯器で焼き芋を作る方法です。

サツマイモを炊飯器の中にいれて、水を一合分入れ炊飯ボタンを押すだけです。


そうすると美味しいホカホカの焼き芋(蒸し芋?)が出来上がります。


100gあたり2.3gの食物繊維が摂れ、その他の栄養価も高いです。

家に炊飯器が置いてある方はぜひサツマイモを買ってきて試してみてください。

まとめ

今回は「野菜ジュースの効果」をテーマに解説しました。
本記事の内容を以下にまとめます。

  • 食物繊維が除去された野菜ジュースは「肥満」、「脂肪肝」を助長する
  • 市販の野菜ジュースは野菜摂取の補助的な役割。それだけで野菜の摂取を補う事は基本的には不可能
  • 野菜をジュースとして摂りたければミキサーなどを使用してスムージー状にして飲もう!
  • 市販の野菜ジュースを飲む場合は1日1本までにし、果糖の摂取量をできるだけ減らし、少量でも野菜を摂ろう!
  • 手軽に作れて作り置きのしやすい調理方法で野菜を食べよう!

本記事のまとめは以上です。

野菜の摂取を市販の野菜ジュースのみで完結させることは不可能です。

熱を加えることで増える栄養素も存在するため、簡単な調理でもいいので、作り置きの利く自炊をしながら日々の生活に野菜を取り入れることをおすすめします





【参考文献】

(1)厚生労働省 平成29年国民健康・栄養調査結果の概要

(2) Andrew Reynolds, Prof Jim Mann(2019), Carbohydrate quality and human health: a series of systematic reviews and meta-analyses

(3) Institute of Hospital Management, Chinese PLA General Hospital, Beijing, P. R. China(2015), Fiber consumption and all-cause, cardiovascular, and cancer mortalities: a systematic review and meta-analysis of cohort studies.

-習慣, 食事
-, ,

Copyright© 徒然なる犬 , 2019 All Rights Reserved Powered by STINGER.