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牛乳の発がん性は本当?【がんの種類別に詳しく解説】

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今回のテーマは「牛乳と発がん性」です。
本記事では、以下の疑問を解説します。

・牛乳と発がん性って関係あるの?
・何がんになりやすいの?

・ヨーグルトも発がん性あるの?
・がん予防にはならないの?
・牛乳は飲まない方がいい?

 

【もくじ】
1.牛乳の発がん性は本当?
① 前立腺がん
② 乳がん
③ 子宮がん
④ 大腸がん
⑤ 胃がん

2.まとめ

 

1. 牛乳の発がん性は本当?


牛乳には発がん性があります

しかし、その発がん性は限局していて、がんの種類によっては予防効果を発揮する場合もあります。

発がん性の理由としては、「牛乳に含まれる乳脂肪やアミノ酸ががん細胞を刺激する」や「牛乳に含まれる性ホルモンががん細胞を増やす」と言われています。

これらに関してはまだ仮説の段階ではありますが、妊娠した牛から摂れる牛乳は女性ホルモンが豊富に含まれているので、その女性ホルモンが発がんリスクを高めるというもの。

また、牛乳と発がん性に関しては女性ホルモンが原因の一部となるため、男女で発がん性に差が見られます。

それでは、がんの種類から牛乳とのリスクとの関連を一つずつ確認していきましょう。

① 前立腺がん

牛乳は前立腺がんのリスクを上げます。
2007年アイスランド大学で行われた実験(2)では、思春期に牛乳を頻繁に飲んでいた人は、成人してからの前立腺がんのリスクが3.2倍になっていたと報告しています。

また、2005年ペンシルベニア州で行われた実験(2)では、週に21杯の牛乳を飲むグループは週5杯のグループと比較すると2.2倍前立腺がんのリスクが上がったと結論を出しています。

前立腺がんのリスクが上がる原因は、カルシウムが前立腺がんに悪さをしているという説女性ホルモンがん原因説IGF-1が黒幕説など確証ではないものの様々な原因が考えられています。

 

□IGF-1とは?
細胞、筋肉の成長にかかわる物質。
細胞を刺激する作用が強いため、がん細胞も刺激してしまう。

 

どれだけの量を摂取すれば、がんのリスクが上がるか明らかではありませんが、牛乳が好きな人は1日1杯(250ml)以内にとどめておき、野菜や果物、魚を摂取してがん予防を図ることをおすすめします。

② 乳がん

牛乳で乳がんの発症率が下がると考えられています。

2013年マサチューセッツ州の研究(3)では、10代のころに牛乳の摂取量が多い女性ほど乳がんの発症率が10%低かったとの結果を出しています。

また、2014年ブラジルで行われた研究(4)では、乳製品と乳がんには関連がなく、野菜や魚を摂取することで発がん性を大幅に減少させることができると結論を出しています。

他にも2013年シャヒードベヘシュティー大学らの実験(5)では、275名の女性を対象に調査し、乳製品の摂取量が増えるたびに乳がんの発症率が下がった(最大86%)と報告しています。

これらの研究からも、乳がん予防に牛乳を飲むことは有用と言えます。

そして、乳がんの発症率を増加させると報告している有名な論文(6)を紹介しておきます。これは、2005年に行われた研究で、40か国のがん発症率と食品の関連を調べたもので、肉類や乳製品の摂取量が多い女性ほど乳がんの発症率が有意に高かったと報告しています。研究の中では、牛乳には女性ホルモンが多く含まれているためそれが乳がんの発症率を上げていると考察しています。

しかしながら、この研究で使われているデータはいわゆる「都合のいいデータを多用している」と言われており、現在ではあまり信頼を置かれていない現状もあります。そのため、乳がんと牛乳の発がん性に関しては心配する必要はないかと思われます。

③ 子宮がん

牛乳は子宮がんのリスクを上げる可能性が示唆されています。

2005年に行われた研究(7)では、21件のデータをメタ解析しています。その結果、乳製品の摂取量と子宮がんは関係していると報告しています。研究の中では、牛乳に含まれている乳糖が子宮ガンのリスクを上げるとしています。

また、2014年のレビュー論文(8)では、「乳脂肪」「肉類」「硝酸塩」「ビタミンC 」は子宮ガンの増加との関係が見られたと報告しています。

これらの研究を見ると「牛乳は子宮がんのリスクを上げる!」と避けてしまいがちですが「乳脂肪分と子宮がんは関係ない」、「ヨーグルトは子宮がんと関係ない(牛乳、チーズはダメ)」というデータもあって結果が食い違っていることが多いです。

なので、子宮がんと牛乳の関係に関しては「関連があるかも」というグレーゾーンでとらえてもらえれば良いかと思います。

④ 大腸がん

牛乳は大腸がんのリスクを下げると考えられています。

2012年にイギリスで行われた研究(9)では、19件の観察研究をメタ解析しています。その結果、1日400gの乳製品を摂る人は大腸がんの発症率が減少する傾向が見られたとのこと。

また、2004年に行われた研究(10)では、10件の観察研究を精査しています。その結果、牛乳をよく飲む人はあまり飲まない人と比較して大腸がんのリスクが低かったと報告しています。

これらの研究からも「牛乳=大腸がん予防」と言えそうです。
牛乳の大腸がん予防効果に関しては、「カルシウム」、「乳酸菌」、「ビタミンD」が関連しているとのことで、大腸がん家系の私は習慣的に牛乳を飲みたいところです。

⑤ 胃がん

牛乳は胃がんのリスクを下げる可能性があります

2015年に中国で行われた研究(11)では、3256件のデータをメタ解析しており、その結果、牛乳と胃がんには関連が見られず、むしろ牛乳を飲む人ほど胃がんのリスクが減る傾向が見られたと報告しています。

また、2014年に北京で行われた研究(12)でも、7272件のデータをメタ解析しています。その結果、牛乳の摂取量と胃がんの発症には関連がなかったと報告しています。

これらの研究からも「牛乳=胃がん」が成り立たないことが確認されています。そしてこれらの研究は、観察研究を用いた系統的レビューとなっており、科学的な信頼性も高い研究デザインになっています。

胃がんに関しては、牛乳との関連がないとみて間違いないかと。

まとめ

今回は「牛乳と発ガン性」をテーマに解説しました。
本記事の内容を以下にまとめます。

 

① 牛乳は前立腺がんのリスクを上げる
② 牛乳は乳がんのリスクを下げる
③ 牛乳は子宮がんのリスクを上げる可能性がある
④ 牛乳は大腸がんのリスクを下げる
⑤ 牛乳は胃がんのリスクを下げる可能性がある

 

以上になります。
牛乳を習慣的に飲んでいる方は、果物と野菜、魚を意識して摂るようにしてがん予防も同時進行で行っていくようにするとベストですね。

※果物、野菜、魚を多く食べる「地中海式」の食事はがん予防に有効というデータが多くあります。)



【参考文献】

(1) Department of Environmental Health, Medical University of Yamanashi(2001), Is milk responsible for male reproductive disorders?

(2) Division of Population Science, Fox Chase Cancer Center(2005), Dairy, calcium, and vitamin D intakes and prostate cancer risk in the National Health and Nutrition Examination Epidemiologic Follow-up Study cohort.

(3) Channing Laboratory, 181 Longwood Avenue, Boston(2013), Dairy intakes in older girls and risk of benign breast disease in young women. 

(4) Sérgio Arouca National School of Public Health(2014), Breast cancer and dietary patterns: a systematic review.

(5) a Nutrition and Endocrine Research Center and Obesity Research Center, Research Institute for Endocrine Sciences(2013), Is dairy intake associated to breast cancer? A case control study of Iranian women.

(6) Department of Environmental Health, Medical University of Yamanashi(2005), The possible role of female sex hormones in milk from pregnant cows in the development of breast, ovarian and corpus uteri cancers.

(7) Susanna C. Larsson(2005), Milk, milk products and lactose intake and ovarian cancer risk: A meta‐analysis of epidemiological studies 

(8) Tracy E. Crane, Beman R. Khulpateea(2014), Dietary Intake and Ovarian Cancer Risk: A Systematic Review

(9) Department of Epidemiology and Biostatistics, School of Public Health(2012), Dairy products and colorectal cancer risk: a systematic review and meta-analysis of cohort studies.

(10) Channing Laboratory, Department of Medicine, Brigham and Women's Hospital and Harvard Medical School(2004), Dairy foods, calcium, and colorectal cancer: a pooled analysis of 10 cohort studies.

(11) a MOE Key Lab of Environment and Health, School of Public Health, Tongji Medical College, (2015), Dairy consumption and gastric cancer risk: a meta-analysis of epidemiological studies.

(12) Department of General Surgery, Peking Union Medical College Hospital(2014), Association between dairy intake and gastric cancer: a meta-analysis of observational studies.

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